塗装とサイディングを比較検討する
サイディングとは?
セメント質と繊維質を主な原料とした外装材で壁に貼って利用します。サイディングはサイディングボードともいわれ、板状になっています。
サイディングの耐用年数はおよそ7〜8年です。サイディングの基材は吸水性があり、防水機能は塗膜によって補っています。従って、塗膜の劣化を放置すると雨などの影響により建物の構造に大きな影響を与えることもあります。
ここで塗装の登場です。
外壁塗装は外壁の耐久性を高めます。
塗料の主な種類には、耐久性の弱い順からアクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系があります。
フッ素系塗料は耐久性に優れており、風雨や直射日光に晒され最も傷みやすい屋根材の塗装に用いられるケースが増えています。
現状外壁の塗り替えに最も用いられている塗料は、耐久性と価格のバランスがよくコストパフォーマンスに優れたシリコン系塗料となっています。
塗装メリット
◆防水性、透湿性
外壁には水分や湿気に弱いものもあるため、塗装によって防水性を高めて外壁を傷みから守り、雨漏りなどを防ぎます。
また結露を防ぐためには、水分を遮断し湿気は通すという透湿性も重要になります。
◆断熱効果
冬は暖かく、また夏は冷房効果を高める働きがあります。
遮熱効果のあるものと併用することで効果が高まります。
◆遮熱効果
直射日光による外壁や屋根表面の温度上昇を抑える遮熱効果で、室内の温度変化を軽減します。
夏場の冷房効果を高め、また断熱効果のあるものと併用することで冬場の室温も安定します。
◆セルフクリーニング効果
光触媒塗料や、微細なセラミック樹脂を配合した塗料などでは、外壁に付着した汚れを雨が降った際などに自動的に洗い流すセルフクリーニング効果を持つものがあります。
サイディングの耐久年数から塗装を検討する。
ひと昔前までの住宅寿命は30年でしたが、政府が200年住宅構想を掲げて、最低でも100年住める住宅を推進しています。
住宅の寿命を延ばすためのポイントはいかに防水できるか。塗装は美観的な目的もありますが、主な目的は防水なのです。
雨漏りは、屋根が原因だと思われがちですが、実は雨漏りの半分以上は外壁から入っています。外壁の開口部の間がきちんとコーティングされていないと、雨が入ってきて断熱材の中に残留し、その水が腐るとカビが発生します。そういった意味からも塗装が持つ役割は大きいと言えるのではないでしょうか?
塗装業界では資格を持っていなくても塗装工になれますが、国家資格である一級塗装技能士は、確かな技術力と豊富な知識も兼ね備えています。例えば、塗り重ねする際の乾燥時間や塗布量などの根本的な施工仕様を把握していないと、同じ塗料でも耐候性が変わってきます。そういう知識があるかどうかは非常に重要で一級塗装技能士の資格保持者が施工した住宅は、10年、15年経ったときに大きな差が出てきます。
そういう意味でも国家資格を持っている業者かどうかは、住宅の寿命を左右することになります。